半田裕のスポーツマーケティング考
スポーツマーケティング考 第37話 「コカ・コーラが恐れる 唯一の飲料メーカー」
飲料メーカーのトップ、コカ・コーラを恐れさせた企業があります。きっとあなたも知ってるはず。
その会社は、33年前にタイで生まれ、今や世界160カ国以上でその会社の商品を販売。(ある分野では、すでに世界一売れています...)
驚くべきは、実はその会社が扱ってる商品は、『たった1つ」しかないこと。
そのたった1つの商品で、2024年の売上高は、日本円で
1兆7600億円。
日本のトップ「サントリー」の飲料売上が約8136億円なので、
その2倍以上売れてる事になります。
たった1つの商品だけで、、、
それが 『レッドブル』 です。
スーパーで売っていたり、たまに街中で無料配布していたりするのを
見たことがある人は多いでしょう。
なぜ『レッドブル』は、こんなに短期間で世界トップクラスの飲料メーカーになれたのか?
それをお伝えする前に、軽く当時のエナジードリンク市場の状況をお伝えすると...
実はこの市場、もともとは日本がトップを走っていました。
あなたも一度は飲んだことがあるかもしれない「リポビタンD」。
1962年に日本で、発売され「疲労回復』をウリにして大ヒット。
その後、ヒットは日本だけにとどまらずタイを中心として東南アジアでも
「リポビタンD」が広く普及していました。
そして、そのリポビタンDをマネして作られたものが
レッドブルだったんです。
でも現在、リポビタンDの売上は338億円。
なんと、レッドブルのたった20分の1ほど。
レッドブルとは、埋めることの出来ない差が生まれています。
✅一体、何がこの差を生んだのか?
答えは、とってもシンプル。
レッドブルは、普通のメーカーがあたり前にしているコトをやめたのです。
その代わり、「あること」に全力をかけました。
そこに、一切の妥協を許しませんでした。
レッドブルは、「生産」と「物流」をやめました。
多くの飲料メーカーが、自社の工場やトラックを持ち、商品の生産から物流まで行う中、
レッドブルは、自社の工場・倉庫・トラックを、一切もたず、全て外注しているのです。
その変わり、企業が持つ全ての力を『マーケティング』に使いました。
普通の大企業が、宣伝を広告代理店に任せているなか、レッドブルはそれをしませんでした。
それどころか、創業時からずっと、売上の“3分の1"を広告費に費やしているんです😱
また、こんな逸話もあります。
「1年半」
これはレッドブルの「キャッチコピー」が決まるまでにかかった期間です。
その間、マーケティング担当者は、50個以上の案を持っていきましたが、
社長は首を縦にふらなかったそう。社長に見せた案が50個なのですから、
考えた案は数千個にのぼるはずです。
そうして生まれた『キャッチコピー』によって、それまで
「エナジードリンク=疲労回復」だったものを
「エナジードリンク=エキサイティングな体験」という新たなイメージを作り出すことに
成功し、この商品は世界一売れるエナジードリンクになったのです。
今では誰もが知っている
『レッドブル、翼を授ける』
というキャッチコピーが、
レッドブルを“世界最高の飲料メーカー"にしたのです。
✅同じ商品でも、伝え方で「勝者」と「敗者」が決まる
同じ商品を作って販売しても、伝え方ひとつで結果は変わります。
「リポビタンD」も、商品の中身は素晴らしいものでした。こだわりもありました。
でも、それをどうやってお客さんに伝えるかで、全てが決まるのです。
つまり、『マーケティング』が世界を変える、ということ。
きっとこれを読んでいるあなたも、素晴らしい商品やサービスを提供していると思います。
優秀な人ほど、「もっと良い商品・もっと良いサービス」を追求する。それはもちろん素晴らしいことです。
でも少し視点を変えて、
「どうやって伝えたら、この商品の価値を伝えられるのか?」
考えてみると、あなたの商品やサービスは、もっと売れるようになるかもしれないのです。