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半田裕のスポーツマーケティング考
スポーツマーケテイング考 第11話 【スポーツ界のイノベーション】
半田裕のスポーツマーケティング考

スポーツマーケテイング考 第11話 【スポーツ界のイノベーション】

2011年に国のスポーツ基本法が改定され、2015年にはスポーツ庁が文部科学省内に新設され、そして2019年には、大学スポーツ協会も創設された。

しかしながら、日本のスポーツビジネス界の現状は、いまだ昭和の時代を抜けきっていないと私は感じている。

つまり、仏は創ったが魂が入っていない状況なのだ。

簡単に言うと、新しい日本のスポーツ界をリードするヒトのリソースの圧倒的な欠如だ。

私は、これからの日本のスポーツ界に新しい息吹(変革)を起こす次世代のスポーツ界を支える人を創造することをミッションとして生きている。

今日の話題もまた、そういう人達に捧げる話だ。

五感で捉え創造する共感させる表現力を持て。

大切なのは、感じる力、創造する力、表現する力。

ジョブズの下で進められたiPhoneの開発は、それらの力が融合し、効果的に発揮された結果である。

セルフ・イノベーション(自己革新)を起こすためには、感じる力、創造する力、表現する力の3つを育てなければならない。

例えばiPhoneは、金属を使用して質感を高め、視覚だけではなく、触覚にも訴えるプロダクトになっている。

そうした五感訴求が重要になる。

創造力とは、既成概念、固定観念に縛られず、「なぜ?」と疑問に思える素直な心を持つことだ。

従来のデバイスはなぜテンキーなのか、なぜキーボードが必要なのかと疑問を持ち、そこから新しいことを考える。

iPhoneは、消費者ニーズから導き出して開発されたのではなく、作り手の「こんなものがあったらいい」という強い思いから生まれた。

表現力は、自分の思いを相手に伝えることだ。

いくら優れたアイデアを思いついても、相手の共感を得なければ実現することはできない。

機能や特徴をアピールするより、「自分でも使いたい」と相手に思わせられるかどうかが大切だ。

スポーツの資産を市場で価値交換する際の活動をスポーツマーケティングと考えた場合も、上記のような事例から学べる事は多くある。

創造力とは、既成概念、固定観念に縛られず、「なぜ?」と疑問に思える素直な心を持つことだ。

新しい日本のスポーツ界、特にそこにビジネス性をもたらせたい次世代のスポーツマーケターに必定なスピリットだ。